COPD

慢性閉塞性肺疾患(慢性肺気腫、慢性気管支炎)

慢性閉塞性肺疾患とは?

たばこ

主にタバコの煙の吸引によって肺の組織が損傷を受け、肺の機能が損なわれる病気です。
以前は「慢性肺気腫」、「慢性気管支炎」とわかれて呼ばれていましたが、原因や症状、その病態に共通点が多く、最近では両者をまとめて慢性閉塞性肺疾患(COPD)と呼ばれています。症状としては咳や痰、運動時の息切れであり、さらに進んでくると安静時にも息切れや呼吸困難などが生じてきます。

COPDはどうして起きるの?

最大の原因は喫煙で、その他大気汚染、受動喫煙、職業上の粉塵などの吸入が原因とされています。そして喫煙を始めてすぐに起きるのではなく、長年たくさんのタバコを吸っていると発症するとされています。高齢の喫煙者では50%近くにCOPDが発症しているとの報告もあり、今後、日本でも大きな問題になっていくことが予想されます。

COPDの診断は?

レントゲン写真

まずは胸部レントゲン検査と呼吸機能検査(肺の機能を見る検査)です。ただし初期には胸部レントゲン検査で見逃されることがあります。このため喫煙家であり呼吸機能検査で低下を認める時には胸部CT検査も行われます。最近では高分解度能CT(HRCT)により軽度の慢性閉塞性肺疾患でも見つけることが可能となってきています。また、その程度(重症度)の診断には呼吸機能検査での一秒量という指標が有用とされています。いずれにしろ、ご心配な時には当院を始め、呼吸器内科の先生とよく相談されてください。

COPDの治療は?

たばこ

まずは禁煙です。これを行わないとどんなに薬を使っても病気の進行を止めることはできません。当院ではニコチンテープを使った禁煙外来も行っております。ぜひ、ご相談ください。治療薬としては、いずれも吸入のお薬で、気管支拡張薬である抗コリン薬(スピリーバなど)、β刺激薬(セレベントなど)、場合によっては、吸入ステロイド薬(フルタイドなど)です。また内服ではテオフィリン薬(テオドールなど)なども使われます。これらは重症度や症状に合わせて単独あるいは併用で使っていきます。 また去痰薬や鎮咳薬なども症状に合わせて用いられます。進行した場合には在宅酸素療法が行われます。また最近では呼吸リハビリも行われるようになり、症例によっては息切れの改善や運動能力の向上などがみられます。当院でも看護師による呼吸リハビリを導入しております。また、禁煙外来も行っておりますので受け持ち医師にご相談ください。

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